海外駐在員の福利厚生について話をします。
海外駐在というと「海外勤務手当で給料が増える」というイメージがありますが、実際に駐在して感じるのは、給与以上に福利厚生のインパクトが大きいということです。
特に東南アジアでは、生活費の中でも大きな割合を占める「車・住居・教育費」を会社が負担してくれるケースがあります。
もちろん制度は会社によって異なり、同じ会社でも赴任国によって違います。
今回は私の勤めるJTCや、周囲の駐在員から聞いた話をベースに、東南アジア駐在員の福利厚生を紹介します。
① 車:国によって待遇が大きく違う
まずは車です。
東南アジアでは、マレーシアとシンガポールを除く多くの国で、ドライバー付きのカンパニーカーが用意されるケースがあります。
さらにフィリピンやインドなどでは、会社によっては駐在員本人の通勤用だけでなく、家族用の車まで用意されます。
つまり、
本人用1台+家族用1台。しかもドライバー付き。
日本で同じ環境を自費で用意しようとすると、かなりの金額になるでしょう。
一方、シンガポールは車の保有コストが非常に高く、カンパニーカーが用意される人は一部に限られます。ただ、MRTやバスなどの公共交通機関が発達しているので、車がなくてもそれほど困りません。
マレーシアは車社会ですが、「日本人でも自分で運転できる国」と整理している企業が多く、会社が手配した車を社員に貸与し、駐在員自身が運転するケースが多いと思います。
同じ東南アジアでも、国によってかなり違います。
② 住居:プール・ジム付きコンドミニアム
次に住居です。
東南アジアの日本人駐在員は、コンドミニアムと呼ばれる高層マンションに住むのが一般的です。
そして多くのコンドミニアムには、
- プール
- ジム
- セキュリティ
- 駐車場
などが付いています。
日本から来ると「こんなところに住めるのか」と驚くような環境です。
しかも駐在員の場合、会社が家賃の大部分、あるいはほぼ全額を負担してくれるケースが多く、本人の手出しはかなり少なくなります。
日本より豪華な家に住んでいるのに、自分で払う住居費は少なくなる。
海外駐在では、そんなことが普通に起こります。
③ 教育費:会社によってかなり差が出る
子どもがいる家庭にとって重要なのが教育費です。
ここは会社によって待遇にかなり差が出ます。
よく聞くのは、現地の日本人学校に通った場合の教育費相当額まで会社が補助するという制度です。
さらに手厚い会社では、それを上回る補助があり、インターナショナルスクールの学費についても一定額まで会社が負担してくれるケースがあります。
インターナショナルスクールは決して安くありません。子どもが2人、3人となれば年間ではかなりの金額になります。
そのため子育て世帯の場合、海外勤務手当だけでなく、教育費を会社がどこまで負担してくれるのかも非常に重要なポイントです。
海外駐在の本当のメリットは「給料」だけではない
東南アジア駐在の大きな福利厚生をまとめると、
① 車
② 住居
③ 教育費
の3つです。
これらに共通するのは、日本で生活していれば家計の大きな負担になる支出だということです。
海外駐在では、生活水準が上がる一方で、こうした固定費を会社が負担してくれる。
だからこそ海外駐在は、単純に「給料が増える」以上に、お金を貯めやすい環境だと思います。
もちろん海外生活には苦労もありますし、家族も新しい環境に適応しなければなりません。
それでも資産形成という視点で考えると、海外駐在は非常に大きなチャンスです。
特に30代から40代は、住宅、車、子どもの教育などでお金がかかる時期です。
その期間に生活費の大きな部分を会社に負担してもらい、増えた可処分所得を投資に回すことができれば、その後の資産形成には大きな差が出ます。
海外駐在を希望している人は、「海外勤務手当はいくらか」だけではなく、
「海外に行くことで、自分の生活費のどこまでが会社負担になるのか」
という視点でも条件を見てみるといいと思います。
海外駐在の経済的な価値が、少し違って見えてくるはずです。

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