※本記事は私個人の投資方針・投資記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
私は日本株への投資で、単純に「PERが低い会社」を探しているわけではありません。
PER8倍でも利益が減り続ける会社なら買いません。
逆にPER20倍でも、EPSが毎年20%成長し、その成長が今後も続くと判断できれば投資対象になります。
私が探しているのは、
「2〜3年後の利益から逆算すると、今の株価が安い会社」
です。
いわゆる**GARP(Growth At a Reasonable Price=成長性を考慮した割安株投資)**に近い考え方です。
今回は、現在私が日本株を選ぶときに使っている投資基準を整理してみます。
① まず見る6つの数字
私がキャピタルゲイン狙いの銘柄を探す際、まず確認する数字があります。
PER:10〜20倍程度
PER上限:原則30倍以下
EPS成長率:年10〜20%以上
ROE:15%以上
営業利益率:10%以上
投資期間:2〜3年
もちろん、これは機械的なスクリーニング条件ではありません。
例えばPER15倍でもEPSが年5%しか成長していなければ、それほど魅力的ではありません。
逆にPER22倍でもEPSが年25%成長しており、その成長が数年間続く可能性が高ければ投資対象になります。
大切なのは、
「PERが何倍か」ではなく「その成長率に対してPERが何倍なのか」
だと考えています。
② PERよりEPS成長率を重視する
例えば、2つの会社があったとします。
A社はPER10倍、EPS成長率3%。
B社はPER18倍、EPS成長率20%。
単純なPERだけならA社の方が割安です。
しかし私は、B社を選ぶ可能性があります。
株価を非常にシンプルに考えると、
株価 ≒ EPS × PER
だからです。
EPS100円の会社が毎年20%成長すると、
100円
↓
120円
↓
144円
↓
173円
となります。
3年間でEPSは約1.7倍です。
PERが変わらなくても、理論上は株価も利益成長に沿って上昇する余地があります。
さらに市場からの評価が高まり、
PER15倍 → PER20倍
のようなリレーティングまで起きれば、
EPS成長 × PER上昇
の両方を取れる可能性があります。
私が狙っているキャピタルゲインは、このパターンです。
③ 数字以上に「Moat」を重視する
ただ、EPSが伸びていれば何でも買うわけではありません。
私がかなり重視しているのが、
Moat(経済的な堀・競争優位性)
です。
つまり、
「その会社の利益を競合他社から守れる仕組みがあるか」
を考えます。
具体的には、
・スイッチングコスト
・ネットワーク効果
・データの蓄積
・規模の経済
・ブランド
・許認可
・技術力
・顧客基盤
・業務プロセスへの組み込み
などです。
例えば、企業の業務そのものに深く入り込んだSaaSは、一度導入すると簡単には変更できません。
システムを変更するには、データ移行や社員教育、業務フロー変更などのコストが発生するからです。
こうした企業は解約率を低く抑えやすく、ストック収益を積み上げられます。
私は単純な売上成長率以上に、
「なぜこの会社は5年後も成長できるのか?」
を考えるようにしています。
④ TAMとシェア拡大余地を見る
もう一つ重視しているのが**TAM(Total Addressable Market)**です。
今成長している会社でも、市場自体が縮小していれば、いずれ成長の限界が来ます。
逆に、
市場そのものが拡大している
そして、
その中で企業のシェアも上昇している
のであれば、かなり長い期間成長できる可能性があります。
私が理想とするのは、
TAMの拡大 × シェア上昇
です。
例えば市場自体が年10%成長し、その中で企業のシェアも上昇すれば、企業は市場成長率以上の速度で成長できます。
現在の市場規模だけではなく、
「5年後、その市場は今より大きくなっているか?」
を見るようにしています。
⑤ 最新決算では「前年比」だけを見ない
銘柄を保有した後も、四半期決算は必ず確認します。
特に見るのは、
売上高の前年比
営業利益の前年比
営業利益率
EPS
通期会社予想
通期予想に対する進捗率
セグメント別業績
受注高・受注残
一時的な利益・費用
です。
ただ、最近はさらに重視しているポイントがあります。
それが、
「成長が加速しているのか、減速しているのか」
です。
例えば売上成長率が、
30%
↓
25%
↓
15%
なら、まだ15%成長していても注意します。
逆に、
5%
↓
10%
↓
20%
なら評価を上げます。
つまり、
「成長しているか」だけではなく「成長率がどちらを向いているか」
を見るということです。
⑥ 減益でも買うことがある
これは最近特に意識するようになった部分です。
私は、
「減益=悪い決算」
とは考えません。
大切なのは、なぜ利益が減ったのかです。
既存事業の競争力が落ち、
売上減少
↓
粗利率悪化
↓
営業利益減少
となっているなら問題です。
しかし、
人材採用
システム開発
営業組織拡大
新サービス開発
などによって一時的に利益が減っているのであれば、話は変わります。
先行投資によって、
費用増加
↓
顧客・契約数などのKPI増加
↓
売上増加
↓
販管費増加率が鈍化
↓
営業利益急増
という営業レバレッジが発生する可能性があるからです。
そのため減益企業を見る場合は、
「費用が増えているか」ではなく「何にお金を使い、その結果KPIが伸びているか」
を確認します。
⑦ 売上より「利益の質」を見る
売上が20%成長していても、必ずしも良い会社とは限りません。
例えばM&Aを繰り返せば、売上高自体は大きくできます。
重要なのは、
オーガニック成長なのか
利益率は上がっているのか
営業キャッシュフローは増えているのか
です。
会計上は利益が出ていても、キャッシュが全く増えていない会社には注意します。
私が理想とするのは、
売上成長
+
利益率上昇
+
営業CF増加
です。
この3つが揃っている会社はかなり強いと考えています。
⑧ 最後は2〜3年後のEPSから株価を逆算する
最終的な投資判断では、現在のPERだけではなく、
2〜3年後のEPS
を予想します。
例えば、
現在EPS:100円
現在株価:1,500円
現在PER:15倍
という会社があったとします。
2〜3年後のEPSを、
弱気:120円
標準:160円
強気:200円
と予想します。
仮に適正PERを15〜20倍とすると、
弱気:1,800〜2,400円
標準:2,400〜3,200円
強気:3,000〜4,000円
となります。
現在株価が1,500円なら、
下値リスクに対して、どの程度のアップサイドがあるのか
を考えます。
私にとって重要なのは、
「この会社は良い会社か?」
だけではありません。
「現在の株価で買った場合に、十分な期待リターンがあるか?」
です。
良い会社でも株価が高すぎれば買いません。
⑨ キャピタルゲイン株と配当株は分けて考える
私はキャピタルゲイン目的の株と配当目的の株を分けて管理しています。
配当株については、成長株とは少し違う基準を使います。
目安は配当利回り4%前後。
そのうえで、
・配当持続性
・増配余地
・累進配当
・DOE
・配当性向
・フリーキャッシュフロー
・財務健全性
・事業の安定性
などを見ます。
また、取得価格に対する配当利回りだけでは判断しません。
株価が大きく上昇して現在株価に対する利回りが低下し、今後の成長余地も小さくなったのであれば、
利益確定して、より期待リターンの高い銘柄へ資金を移す
ことも考えます。
⑩ 私が基本的に買わない会社
逆に、現在の投資方針では避ける会社もあります。
例えば、
PER30倍超なのに成長率が低い
売上は伸びているのにEPSが伸びない
市場自体が縮小している
競争優位性が見当たらない
M&Aだけで売上を伸ばしている
利益が伸びても営業CFが増えない
「先行投資」と説明しているのにKPIが伸びない
といった会社です。
そして、もう一つ。
「株価が下がったから安い」
という理由では買いません。
株価が50%下がっていても、企業価値がそれ以上に低下していれば割安ではありません。
逆に株価が上昇していても、EPSがそれ以上に成長していれば、以前より割安になっていることもあります。
私が探しているのは「安い株」ではなく「成長に対して安い株」
現在の私の投資基準をまとめると、
成長市場にいる
競争優位性がある
EPSが年10〜20%以上伸びる
ROE15%以上
営業利益率10%以上
PER10〜20倍程度
そして、
2〜3年後のEPSから逆算すると現在株価が安い
会社です。
もちろん、この条件をすべて満たす会社はなかなかありません。
だからこそ面白いと思っています。
PERが低いだけの「安い株」を買いたいわけではありません。
私が買いたいのは、
「成長に対して安い株」
です。
これが今の私の日本株投資の基本方針です。
今後このブログでは、実際にこの基準を使って保有している銘柄や、新しく投資を検討している企業についても分析していきたいと思います。
※本記事は筆者個人の投資方針・見解であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。

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