今、私が働いているJTCでも、生成AIの活用が急速に広がっています。
2026年に入ってからは、若手社員が生成AIの勉強会を開き、文章作成や情報整理、資料作成など、さまざまな業務でAIを使うようになりました。
そんな状況を見ながら、最近よく考えることがあります。
生成AIが当たり前になる時代に、子どもを高学歴にすることは、今までと同じくらい重要なのでしょうか。
私には、小学校低学年と未就学の子どもが2人います。
親として子どもの教育を考えるなかで、これまでの「勉強して、いい大学に入り、いい会社に入る」という考え方が、この先も通用するのか疑問を持つようになりました。
生成AIは「受験エリートの能力」を代替する
生成AIが得意なのは、情報を集め、整理し、正しい形でアウトプットすることです。
文章を書く。
資料をまとめる。
問題を分析する。
論理的な回答を作る。
これらは、これまで学歴の高い人や受験勉強が得意な人ほど評価されやすかった能力でもあります。
私は、この変化は電卓の登場と似ていると思っています。
かつて、そろばんや暗算が得意な人は非常に優秀だと評価されました。
しかし、電卓や表計算ソフトが普及した現在、暗算が速いだけで仕事上大きな評価を得られることはありません。
計算する能力よりも、何を計算し、その結果をどう使うかの方が重要になったからです。
生成AIによって、同じことが知的労働の世界でも起きるのではないでしょうか。
知識を多く覚え、正解を早く出せることの価値は、今後相対的に下がっていくと思います。
学歴はなくならない。でも価値は確実に下がる
もちろん、学歴がまったく意味を持たなくなるとは思いません。
勉強を通じて身につく読解力や思考力、努力を続ける習慣は、生成AI時代でも重要です。
基礎知識がなければ、AIが出した答えが正しいかどうかも判断できません。
また、新卒採用では、企業が学生の能力を見る分かりやすい指標として、今後も学歴が使われるでしょう。
ただし、
「高学歴であれば将来は安心」
「いい大学に入れば人生の選択肢が広がる」
という考え方は、少しずつ通用しなくなると思っています。
生成AIが知識や事務処理能力を補ってくれる社会では、人間には別の力が求められます。
何をするべきかを考える力。
自分で課題を見つける力。
人を巻き込む力。
失敗しても行動する力。
そして、自分が何をしたいのかを持っていることです。
これらは、偏差値やテストの点数だけでは測れません。
子どもには「正解」より「やりたいこと」を持ってほしい
私は、子どもに勉強しなくてよいと言いたいわけではありません。
読み書きや計算、基本的な教養は必要です。
勉強が好きで、難しい学校を目指したいのであれば、思い切り挑戦すればよいと思います。
ただ、親が安心するためだけに、高学歴を目指させる必要はないのではないでしょうか。
これからの時代に重要なのは、誰かに与えられた正解を上手に答えることではありません。
自分は何が好きなのか。
何をやってみたいのか。
誰にどんな価値を提供したいのか。
そうした問いを自分で持ち、行動できることの方が重要になると思います。
スポーツでも、音楽でも、絵でも、ものづくりでも、商売でも構いません。
何かに夢中になり、自分で考えて試行錯誤した経験は、簡単には生成AIに代替されません。
学歴を人生のゴールにするのではなく、やりたいことを実現するための手段として勉強する。
子どもたちには、そんな学び方をしてほしいと思っています。
生成AI時代に強いのは、正解をたくさん知っている人ではありません。
AIを使いながら、自分で問いを立て、行動できる人です。

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